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人がネガティブな意見を嫌う理由とは?

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悪い知らせは嫌い

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 テストでも健康診断でも、結果を知らされるのが怖いと思う時がありませんか?

 会社や学校それ以外の場所でも、何かしらのフィードバックを貰うのは怖いものです。良いアドバイスもあれば、酷い罵詈雑言を言われる事もあるでしょう。

 全然平気と言う人もいるでしょうし、本来的にはそれが良いハズです。しかし、人は批判されると分かっている状況では、特に意見を聞きに行くことを嫌う生き物なのです。

 そして今回は、なぜ人はネガティブな意見を嫌うかについて紹介して行きたいと思います。

 

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知らない方がいい

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 昔、学校のテストが終わるとよく仲間内でお互いの答えが合っているかどうかのチェックする人が多かった記憶が未だに残っています。

 そう言うのが嫌だと思う人もいるかもしれませんし、積極的に行っていた人もいるでしょう。

 似たような状況はハンチントン病と言われる遺伝子性の神経変性疾患を引き起こす病気でも現れました。

 ハンチントン病の疑いがある人に検査を受けたいかどうか質問すると、45~70%が「はい」と答えますが、実際に行動に移す人は10~20%程度だったと言う調査もあります。(1)

 同じような行動が、HIV感染症のリスクを持つ人達でも、無料のウィルス検査でさえ回避する傾向があります(2)。

 なぜこの様な事が起きるのでしょうか?

 一つには、自分が信じたいことを信じる選択肢を失う事にあるかもしれません。検査結果を知らない限り、自分は健康だと信じていられるし、心をポジションに保つことが出来るでしょう。

 先ほどのテストの例でも、自分の問題用紙の解答が正しいと思えば、テストの答えは合っています。でも数人で答え合わせをすると、必ずしも正しい解答を書けている保証はありません。だから、そういう集まりに参加しない事を選んでいる可能性もある。

 つまり、時には知らない方が私達は幸せなのかもしれませんが、それがさらに悪い結果を招く可能性も十二分にあるという事です。

 

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無知の代償

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 私達は不都合な真実から身を守る為に現実から目をそらすことがあります。しかし、必ずしもそれが良い結果に繋がるワケでは無いのです。

 カルフォルニア大学バークレー校の研究室でとある実験が行われました。(3)

 無作為に選んだ男子学生に時給2ドルの電気ショックの実験を行いました。学生たちはヘッドホンとボタンが与えられ、「自然音楽」と「電気ショックを知らせる警告がなる」二つのチャンネルどちらかを選べました。もし電気ショックのタイミングが完全に理解出来れば、回避する事も可能です。

 すると「電気ショックを知らせる警告がなる」チャンネル選んだ人は25%程度でした。しかし、「自然音楽」の人と比べると事前に電気ショックの到来を知っている分だけ回避出来るので不安傾向も少なくリラックス出来ていました。

 さらに、ボタンを押しても回避不可能な場合でも45%の学生が「電気ショックを知らせる警告がなる」方のチャンネルを選びました。

 それでも、「自然音楽」を選んだ人よりは落ち着いていました。

 ここから分かるのは、椅子に腰かけ、何の知らせもなく訪れる電気ショックの痛みに備えるのは、かなりストレスがかかるという事です。

 歯医者とかでも、いつ呼ばれるのか分からない方がより不安になるのと同じ事でしょう。

 

エゴサーチが怖い理由

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 エゴサーチと言えば、有名人が自分の事についてSNSで検索を掛けている姿が思い浮かぶかもしれません。

 人間は好奇心の強い生き物です。しかし、否定的な意見から距離を置き肯定的な意見だけを選ぶ作家や俳優の存在を聞いたことがあるでしょう。

 小説家のクリスティン・カショアは、自分の本を検索せずに担当編集者や宣伝部が送ってきた記事だけを見ていると回答している(4)。

 また、元共和党副大統領であるディック・チェイニーも共和党を指示するメディアのチャンネル掛けるように自分の泊まる予定のホテルに連絡するらしい(5)。

 基本的にフィードバックというモノは正確に相手に伝えなければならない。もちろん、余りにも失礼な言い方は論外かも知れないが、オブラートに包みすぎると意味が伝わらない可能性もある。

 そして私達は、ネガティブな意見を嫌う性質を心が弱いと決めつけるのではなく、一般的な性質だと理解して乗り越える道を選ばなけれいけないだろう。

 

終わりに

 

 昔から、仲間内のテストの答え合わせが嫌いだったのはこれが原因だったのか。

 


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参考文献

 

事実はなぜ人の意見を変えられないのか-説得力と影響力の科学 

・(1) Bettina Meiser and Stewart Dunn, "Psychological Impact of Genetic Test-ing for Huntington's Disease: An Update of the Literature, " Journal of Neurology, Neurosurgery and Psychiatry 69, no. 5 (2000): 574-78.

・(2) Andrew Caplin and Kfir Eliaz, "AIDS Policy and Psychology: A Mecha-nism-Design Approach, " RAND Journal of Economics 34, no. 4 (2003): 631-46.

・(3) James R. Averill and Miriam Rosenn, "Vigilant and Nonvigilant Coping Strategies and Psychophysiological Stress Reactions During the Antici-pation of Electric Shock, " Journal of Personality and Social Psychology 23, no. 1 (1972): 128.

・(4) Kristin Cashore, This Is My Secret (blog) , 2008.