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「感想/書評」【Think right 誤った先入観を捨て、よりよい選択をするための思考法】なぜ成功者は運が良いだけだと理解できないのか?

 

 

 

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著者・書籍情報

 

著者:ロルフ・ドベリ

 作家、実業家でスイスのザンクトガレン大学で経営学と哲学を学び、博士号を取得。スイス航空会社の複数の子会社で最高財務責任者、最高経営責任者を歴任後、ビジネス書の要約を提供する世界最大規模のオンライン・ライブラリーを設立。

 その他の著書に「Think clearly」「Think Smart」がある。

 

 書籍:【Think right】

 発売日2020/6/16

 

 

どんな人にお勧めか?

 

 「成功する人間には何か理由がある!」

 「いつまでも成功できないのは他人のせいだ」

  と考えている人にオススメとなっている。 

   本書の中では、SNSやテレビに出ている成功者ばかりが脚光を浴びる現代が、いくつかの点において過ちを犯していると学ぶことが出来る。

 

成功者以外は登場しない

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 今の現代は、YouYubeやTwitterなどに様々な人間が溢れ、テレビや雑誌の表紙に姿を現し、インターネットに動画を投稿する。

 彼らの存在は特段珍しくなく、すぐそこに大勢る。しかも成功までしているのだ。

 例えば、ある人間がミュージシャンになりたく活動を始めたとして、成功するのだろうか?

 予想はつくが、大抵は失敗し、他の演奏者と同じ墓場に行くことになる。

 そもそも、第一線で活躍している一流ミュージシャンの背後には、1万倍も挫折した人間がいるのだ。

 しかも、「落ちぶれたスター」なら旨味もあるかもしれないが、「ただの挫折者」に誰も興味はない。

 そして、こうした墓場が一般人の目には当てはまらないという現実がある。この事を本書籍では「生き残りのワナ」と読んだ。

 売れっ子作家の裏には、売れない作家が100人おり、またその裏には自分の本を出版して貰えなかった作家が100人いて、またその裏には書きかけの原稿を机の引き出しにしまっている作家が100人いる。

 我々は「成功談」をよく耳にするせいで、成功することの難しさを理解出来ていない。

 もし仮に自分が偶然にも「成功者」に入れたのなら、この生き残りのワナに注意しなければ行けない。

 成功が偶然なのに、あたかも「成功の要因」があるように解釈してしまうから。有名人の自著がお粗末な出来であることが多いのも、偶然を理解出来ていないからだ。

 

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正しそうな話に惑わされる

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 いきなりの質問で申し訳ないが、以下の二つはどちらの可能性が高いだろう?

 ①フランクフルト空港は閉鎖され、飛行機はキャンセルされた。

 ②フランクフルト空港は悪天候の為に封鎖され、飛行機はキャンセルされた。

 

 正解は①である。

 ②の場合は、悪天候という追加の条件を満たさなければならない。

 ところが、単に空港が封鎖というなら、天候のほかに、爆破予告、事故、ストライキ、災害、と言った可能性も考慮に入れられる。

 しかし、悪天候という「もっともらしい」話を聞いてしまうと、それ以外の原因で空港が閉鎖されるという可能性を考慮しなくなってしまう。

 これは心理学者のダニエルカーネマンらが行った実験の一つで、カーネマンによれば「考える」行為には二種類あるそうだ。

 一つ目は「直感的かつ無意識」、二つ目は「合理かつ意識的」である。

 直感的に考えると、意識的に考えるよりも早く結論に達する事が出来る。

 当然、それが有利に働く場合もあるが、先ほどの質問のように論理に考えれば分かるような問題にまで直感で考えてしまう場合もある。

 これが、投資判断や会社の社運を賭けた決断であった時には寒気が止まらないだろう。

 これのようなストーリー性を見出し、私達が「矛盾のない」「もっともらしい」話を感覚的に受け止め、起こる可能性が高いと感じてしまう人間の思考を「条件結合のワナ」と呼ぶ。

 「右脳や左脳」などよりも、この二つの考え方を意識して違いを理解する方が、重要な判断を下すときに役に立つ。

 

失敗は他人のなのか?

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 成功すれば自分のお陰、失敗すれば原因は他人。

 謙虚になろう、それは私だ。そして、あなたでもある。

 この考え方の偏りを「自己奉仕のワナ」と呼ぶ。

 これは私達にも身近なもので、例えばテストで良い成績を取ったら自分の努力と才能を評価するだろうが、赤点を取ったら試験の問題が偏っていたとか、体調が悪かったなどの理由を付けるはずだ。

 アメリカには「SAT」という大学進学適性試験があるが、この試験は各科目200点から800点で評価される。

 試験終了から1年後、学生達に成績を尋ねた実験では、平均して「自分の成績に50点ほど水増して申告する」という結果だった。

 このように、自分の能力や外見と言った要素を過大に評価してしまう傾向が見える。成功したのは偶然である可能性が高いにも関わらず、自分の力だと思っている人は多い。

 

ゼロリスクでしか挑戦しないワケ

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 我々はリスクの大きさを上手く判断できない。リスクの内容が深刻であればあるほど、危険率が下がっても安心できないという傾向が見られる。

 シカゴ大学の2人の研究者が実施した実験では、有毒化学物質による汚染の危険性が「99%」でも「1%」でも、同じだけの恐怖を感じる事が証明されている。

 危険がない状態、即ちゼロリスクだけしか価値があるとは思わないのが一般的な反応である。

 これを「ゼロリスクのワナ」

 「交通事故」が怖くて車が乗れない人には、制限速度を時速0kmにして乗車して貰えばいい。

 自国にテロ犯を入れたくなければ、国民一人につき一人のスパイを配置し、そのスパイをさらに別のスパイに監視させればいい。すると国民の90%は監視する側に回る事になるが。

 投資でもそうだし、結婚でもそうだが、ゼロリスクはありえない。もし、本当にゼロリスクを実現したいならベットから起き上がらない方が賢明かも知れない。

 まぁ、そんなことをする人は稀だが。

 

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本書を読んだ感想

 

 この著者の本は面白い視点を持っている事が多い。今回は、「影響力の武器」という名著と被る内容になっているのでサクサクと読めた。

 実際、「影響力の武器」の著者であるロバート・チャルディーニーも本の帯で推薦している事からも類似した内容である事が伺える。

 逆を言えば、新しい発見は少ない。

 重要である章が多いが、取り上げた実験を除けば、内容自体に新奇性は無かった。

 

終わりに 

 

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