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その臭いが健康を左右する嗅覚の科学

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嗅覚で感じる

 

 私達は普段の生活の中で、意識せずに臭いの影響を受けています。それは、良いものもあれば悪いものも当然あります。

 今回は、そんな体や健康に及ぼす臭いについて紹介して行きたいと思います。

 

衰え始めた嗅覚

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 人間が嗅ぎ分けられる臭いの数をご存じでしょうか?

 その数はおよそ1兆種類以上とも言われています(1)。現にある実験では、スカイダイビングした男性の肌着を集めて、被験者に嗅がせるとストレスホルモンの値が高くなることが分かりました。(2)

 つまり、被験者は恐怖心の臭いを嗅ぎ取り、自分自身も恐怖を覚えたのです。

 この様に、人間は優れた嗅覚を持っている事は分かりました。しかし、スウェーデンの古遺伝学者スヴァンテ・ペーボは、古遺伝学的証拠から私達の嗅覚が急激に衰えている事を指摘。

 人間は定住を覚えてから、野生環境で生き抜くために必要だった体力や視力、そして頭も鈍くなりました。

 その代わりに発達した能力もあり、車の運転やキーボード操作など昔の時代には存在しなかった物への対処が出来るようになったのです。

 

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においで動きが変わる

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 あまり実感が無いかも知れませんが、鼻は直接、脳と繋がっている経路です。だから脳に何らかの影響を及ぼした時には、麻薬などがそうですが、鼻を使う事もしばしあります。

 また、車の排気ガスに含まれる黒色炭素が心血管や肺に入ると寿命を縮める役割を果すので、これにより、世界各地で年間210万人もの死亡者を出している事を批判している人も実際に居ます(3)

 さらに私達が、よくアロマキャンドルや芳香剤などを使ってリラックスするのも、鼻から直接的に脳へ働きかけているに他なりません。

 この様に、よい側面も悪い側面も同様に見えてきまました。

 

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匂いの影響力

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 私達がニオイによって様々な行動を起こすことは、専門に研究している学者たちが「接近行動」、気持のいいに匂いに対して引き起こされる現象として紹介しています(4)。

 例えば、あるお店から良い匂いがすれば、ついつい長居をしなくなる(5)。またある研究では、柑橘系のニオイを嗅いだ被験者は自分がランチを済ませた場所を綺麗に清掃する事が判明した。

 さらに、ぴりっとした刺激臭のあるガラスクリーナーを噴射した部屋を案内された人は、無臭の部屋の人より、ボランティア活動に参加したり寄付をする意欲が高かったことが分かりました。(6)

 森に行くと気分が良くなるのも、松の木に含まれるピノシルビン、ヒノキに含まれるテルペノイドはどちらも呼吸を促し、穏やかな鎮痛剤のような作用が働くからだと言われています。(7)

 匂いのと言えば、アロマテラピーですが2011年の文献レビューで大半の論文が効果ありと述べていた。しかし、プラシーボ効果を完全に抜き切る事は出来ないが、「安全で気持ちがいい介入である」とう結論を出しました(9)。

 さらにイギリスでは、がん患者の80%が「アロマディフューザー」を利用すると不安感が大幅に減少する事も報告しています(8)。

 この様に、普段何気なく嗅いでいる自分や周囲の環境の出す臭いは思ったよりも、自分自身の体に重大な影響を及ぼしている事が分かります。

 

終わりに

 

 自分は最近、鼻から吸引タするイプのミントを使っています。鼻が詰まった時に役立つので結構いい物だと思いました。

 


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参考文献

 

NATURE FIX 自然が最高の脳をつくる―最新科学でわかった創造性と幸福感の高め方  

・(1) Caroline Bushdid et al., "Humans Can Discriminate More Than 1 Trillion Olfactory Stimuli, " Science, vol. 343, no. 6177 (2014) : pp.1370-72.

・(2) Lilianne R. Mujica-Parodi et al., "Chemosensory Cues to Conspecific Emotional Stress Activate Amygdala in Humans, " PLoS ONE, vol. 4, no. 7 (2008) , Published online, e6495.

・(3) Tami C. Bond et al., "Bounding the Role of Black Carbon in the Climate System: A Scientific Assessment, " Journal of Geophysical Research: Atmospheres, vol. 118, no. 11 (2013) : pp. 5380-552.

・(4) Paula Fitzgerald Bone and Pam Scholder Ellen, "Scents in the Marketplace: Explaining a Fraction of Olfaction, " Journal of Retailing, vol. 75, no. 2 (1999) : pp. 243-262.

・(5) Rob W. Holland, Merel Hendriks, and Henk Aarts, "Smells Like Clean Spirit: Nonconscious Effects of Scent on Cognition and Behavior, " Psychological Science, vol. 16, no. 9 (2005) : pp. 689-93.

・(6) Katie Liljenquist, Chen-Bo Zhong, and Adam D. Galinsky, "The Smell of Virtue: Clean Scents Promote Reciprocity and Charity, " Psyhological Science, vol. 21, no. 3 (2010) : pp. 381-83.

・(7) Mi-Jin Park, "Inhibitory Effect of the Essential Oil from Chamaecyparis obtuse on the Growth of Food-Borne Pathogens, " Journal of Microbiology, vol. 48, no. 4 (2010) : pp. 496-501.

・(8) Jacqui Stringer and Graeme Donald, " Aromasticks in Cancer Care: An Innovation Not to Be Sniffed At, " Complementary Therapies in Clinical Practice, vol. 17, no. 2 (2011) : pp. 116-21.