身近な日常を心理学する

日常の疑問を調べて心理学的に解説するブログ

【感想/書評】【人に頼む技術 コロンビア大学の嫌な顔されずに人を動かす科学】頼む難しさと承諾される容易さ

 

 

 

スポンサーリンク

 

 

著者・書籍情報

 

 著者:ハイディ・グラント

 社会心理学者。コロンビア大学ビジネススクール・モチベーションサイエンスセンター副所長。コロンビア大学で博士号を取得。モチベーションと目標達成の分野の第一人者。

 その他の著書に「やってのける」「だれもわかってくれない」

 

 書籍「人に頼む技術」

 発売日2019/5/31

  なぜ人が助けを求めるのが苦手なのか、そして助ける事にどのような利点があるのかを全体を通して学んでいく。

 

 

どんな人にお勧めか?

 

 「人に頼むのは悪い気がする」

 「助ける事に何かメリットがあるのか?」

  と考えている人にオススメとなっている。 

   本書の中では、正しい頼み方から悪い頼み方を含め、助ける側も助けられる側もどのようなメリットがあるのかを解説している

 

どうして頼むのが苦手なのか?

f:id:dokusyono:20191103224750j:plain

 

 おそらく多くの人が頼みごとをする際に感じるであろう感情が、嫌悪でしょう。

実際、心理学者のスタンレー・ミルグラムが1970年代に行った地下鉄実験でも同様の結果が出ています。

 この実験を簡潔に言えば、電車内で席に座っている人から席を譲ってもらう為に声を掛けるという内容で、席に座っていた人の69%が被験者の頼みを聞き入れて場所を譲ってくれたのにも関わらず、頼んだ側がひどく気分が悪くなりました。

 人によっては声を掛けた瞬間に、顔面が蒼白になり気絶しそうなったので、本当に席を譲ってもらわないと危ない事態になることもあったそうでした。

 また人が他者に頼みごとをすると、脳の身体の痛みを処理する場所と同じ場所が活性化したことから、助けを求める事は腹を殴られるくらい実際に痛いのです。

 そもそも、そのような感情を抱く原因は、「頼んでも断られるだろう」という気持ちから来ています。

 コーネル大学の組織行動学教授のバネッサ・ボーズンは、被験者を集めて「見知らぬ人に頼みごとをする」という課題を与えて、その前にこちらの要求をどれくらい「イエス」と言ってくれるのか予め被験者に予測させます。

 「5人にアンケートを記入してもらう」までに何人に声を掛けるか予想させると、平均で20人だったが、実際には平均で10人だったのです。

 オズボーンは複数の研究を分析して、被験者が成功率を48%程低く見積もることや、私たちが思っているよりも、他者は二倍近く助けてくれる可能性があるとことがわったのである。

 

スポンサーリンク

 

存外、人は頼みごとを断らない

f:id:dokusyono:20191103195744j:plain
 

 なぜここまで人は頼みごとに応じてくれるのでしょうか?

 一つの理由には、大抵の人間が良い人とは「親切である」と考えているからです。誰かに助けを求められて、それを断ると「なんだか申し訳ない気分になったり」自尊心が低下したりします。

 ゆえに、人から頼まれると心理的なプレッシャーが発生して断りにくい状況に自分から入ってしまうのです。

 とは言うものの100%の人が頼みごとに応じるワケではありあませんまた。そして私たちは、「一度断られると相手は次も断る」と考えがちですがこれは違います。

 実際、研究でも一度断った後には二度目に応じる可能性が上がることが分かっています。

 さらに人は他人の頼みごとに応じると、その人に好意を抱くというトンデモ心理を持っています。

 これは1960年代にジョン・ジャッカーとディッド・ランディンが行った実験からも判明しています。

では、なぜそのような心理的変化を助けた側に与えるのか?

これは認知的不協和という、自分の「行動」と「考え」に矛盾が生じたときにそれらを都合よく歪めて解釈しようとする心理作用が原因です。

つまり、嫌いな人間の頼みごとを立場的に聞き入れなければ行けない場合、段々と助けているうちにその人を好きになってい行ってしますのです。

なぜなら本来、嫌いな人間を助ける人はいない、だから自分が協力してあげているという事はこの人のことが好きなのかもしれない、という発想になるのです。

さらに言えば、人を助ける事は意外と良い気分なります。

 

ダメな頼み方 

f:id:dokusyono:20191205190928j:plain

 

 もしかすると、中には積極的に助けを求めているのにも関わらず、手を差し伸べてもらえない人が居るかもしれません。

最初の方で、人は意外と人を助けたがっていると言いましたが当然、なんでも間でも両手話で助けてくれる訳ではないのです。

本書では、色々な話を紹介してくれていますがザックリ言えば、雰囲気で助けを求めたり、やたらと謝ったり言い訳したりするのは問題があるという事。

「雰囲気で助けを求める」という人がいますが、人はそれほど他者を気に掛ける余裕はありません。

特に人通りが多い場所で助けが必要になると、「傍観者効果」と呼ばれる力が働いて、視界に困っている人が入って来ても、他の誰かが助けるだろうという発想になって責任が分散して素通りしてしまいます。

 さらに「浸透性の錯覚」の効果により、他人は自分の事を実際以上に理解しているだろうという考えに陥り、いつまでも雰囲気だけで助けを求める事にもなりかねません。

 この言った状況を打破するには、明確に人を指名して分かりやすく助けて欲しい内容を伝えることが重要です。

 こうすることで、無数の集団の中から一個人を一対一の関係まで持ち込めるので、責任の分散を防いで助けてもらいやすくなります。

 また、やたらと「すいません」と謝られたり「他に方法があれば君に頼まないのだけれど」などと言い訳をされれば、助けている側は「馬鹿にしているのか?」と思いたくなります。

 あと、助ける側は自分の予定などを割いてまで、こちらに手を貸してくれているという事を忘れては行けません。

 つまり、相手がしてくれるサポートにケチをつけるのは問題があるという事です。

 いくら自分の望んだレベルまで助けてくれなかったからと言って、相手に対して文句を言うのは人間関係にヒビを入れかねない。

 どんな些細なサポートでも、必ず感謝の言葉を忘れないという事がもっとも重要な部分でしょう。

 

スポンサーリンク

 

本書を読んだ感想

 

 著者の本はほとんど読んでいるが、タイトルからは少し想像できなかった視点が盛り込まれている事に関しては、非常に読んでいて面白かった。

 文字もギッチリしているワケでもないので読みやすく、普段から読書をする人ならサクサクと先に進んでいくことが出来るだろう。

 ただ、私としては参考文献が文末に記載されている方が実験の後を追いやすいので好きなのだが、全体としては良い印象を持った。

 

終わりに 

 

 そしてお手数ですが、Twitterのフォローや読者登録、はてなスターを付けてくださると、より有益な情報をお届けする為の力となります。

 何卒よろしくお願い申し上げます。

 ではまた。

 

 あと、宜しければポチッとお願いします。


本・書籍ランキング

 

にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ
にほんブログ村

 

こんな記事も読まれています

www.ryousyototatiyomi.com

www.ryousyototatiyomi.com

www.ryousyototatiyomi.com

www.ryousyototatiyomi.com