立ち読み本屋

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【書評】「僕らはそれに抵抗できない 「依存症ビジネス」のつくられかた」で見る、スマホ・ゲーム依存の問題と改善とは?

 

 「ピクルスになった脳は、二度とキュウリには戻れません」

byヒラリー・キャッシュ


 

 

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書籍・著者情報

 

著者:アダム・オルター

 ニューヨーク大学のスターン・スクール・オブ・ビジネスのマーケティング学科准教授。

 専門は行動心理学、マーケティング、判断と意思決定の心理学。

「ニューヨークタイムズ」「ニューヨーカー」「WIRED」「ハフポスト」など、多数の出版物やウェブサイトで精力的に活動する。

 他にも、カンヌ国際映画祭やTEDにも登壇。

 2013年の著書「心理学が教える人生のヒント」(林田陽子訳)、日経BP社、2013年はニューヨークタイムズのベストセラーとなり、マルコム・グラッドウェルやダン・アリエリーから絶賛されている。

 

【僕らはそれに抵抗できない 「依存症ビジネス」のつくられかた

 発売日2019/7/10

 

 「依存症ビジネス」がどのようにして人々の心理にマッチし、依存からの脱却を不可能にしているのかを語っている。

 内容は主に行動依存や薬物依存の似ている点や、ゲーム中毒がどうして起きるのかを人々の心理的な面から、各データを使って話している。

 

  

どんな人向けなのか?

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 「勉強しなきゃ行けないのにスマホを離せない」

 「企画を終わらせないと間に合わないのに、動画の続きが気になる……」

 日々そう考える人にオススメだ。

 本書は、近年のスマホ依存・ゲーム依存を中心に、その他の買い物依存などを述べた書籍の中では、非常にわかりやすく紹介している本である。

 専門的な用語も多くなく、身近なアプリまたはゲームなどを挙げているので理解が追い付かない事もない。

 なぜ自分がいつになってもスマホ依存・ゲーム依存症からの脱却が出来ないのかを少なくとも納得できる形に持っていけると思える。

 また本書に出てくる、臨床心理士ヒラリー・キャッシュの

「ピクルスになった脳は、二度とキュウリには戻れません」

 一言が依存に対する考えを変えてくるだろう。

 

 

人は比べたがる

 

 この書籍におけるもっとも本論的部分は、人々の心に響くテクニックの部分である

 なぜTwitterやFacebookでいいね!やコメントを押したり返したりするのかを、分かりやすく紹介している。

 誰しも、自分が投稿した写真や文章に何かしらのフィードバックがあるのは嬉しい物だ。

 しかし、それが四六時中スマホ画面を見続ける原因となる。

 かのスティーブ・ジョブズは子どもにiPadを触らせなかったが、本の中でもそれについて書かれていた。

 自分のフォロワーと誰かのフォロワーの数を比較したり、「いいね!」の数を見る比べる。

 ここからは分かるは、人は自分がどんな評価をされているのか気になる生き物だという事。

 そんな事ないと考える人もいるだろうが、実際はそうだ。

 だからこそ、YouTubeやTwitter、Facebook、Instagramはビジネスとして成り立つ。

 ハッキリ言って似たようなシステムのアプリは五万と存在する。

 しかし、それらを押さえて現在の地位を築けたのは、それを使う消費者の比較したりフィードバックが欲しい気持ちを知っているからだ。

 あの可愛らしい「ハート」も「いいね」も「グッドボタン」も意味がある。

 それは私達が考えるほど単純じゃない意味が。

 

動画依存にハマるわけ 

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 SNSにおける依存は正直何となく理解していた部分もあった。

 だから改めて本書を読んで、理解を深めたと考えるが適切であろう。

 しかし、動画依存はそうではない。

 本に書かれたテクニックの内、いくつかは主にゲームや動画に関係している印象を受けた。

 任天堂の「マリオ」の生みの親である宮本茂を筆頭にテトリスなど、時代を制した大御所的なゲームを名前に挙げて、その成功の裏にある心理的な部分を中心に話を広げて行く。

 しかし私が特に気に入っているのは、クリフトハンガー効果だ

 クリフトハンガー効果は、簡単に言えば「先が気になると言う欲求」である。

 映画やアニメなどで使われる手法の一つで、個人的な話では「ジョジョの奇妙な冒険」が、毎回クリフハンガー効果を使っていると考えるくらい、次回への誘導が上手いと思っている。

 そしてクリフハンガー効果を最大限に利用したのがネットフリックス。

 彼らは自動再生という名の拘束具で視聴者を、画面の前から話さない。

 例えば、気になるアニメがあったとして「次回が気になる!」と思うだろう。

 そこに自動再生が囁きかける「いま次の回を再生中だよ」とな。

 気が付けばアニメを1クールどころか2クール見て、日の出と共に就寝するのだ

 

 

いかに回避するか

 

 大抵の人がいろいろ面倒くさい方法でスマホやゲームを無くそうとしている

 だが、いくら対策を立てようともキッカケや環境が変わらない限り意味はない。

 しかし、逆を言えばキッカケがさえ変えてしまえばいいのだ。

 以前、ハマっていたゲームをやめる為にゲームを売ってセーブデータを完全に削除したことがある。

 (おかげで今は、ゲームそのものを余りやらなくなったが)

 スマホでは、滞在時間が長いと分かるアプリは画面ロックを解いてすぐのホーム画面には置かないようにした。

 後は設定でバーナーやバッチを非表示にしたりもした。

 (今はそれなりに効果があると考えている。)

 重要なのは、そのアプリに辿り着くまでが長いことだ。

 アプリをいじらないようにする設定が長くても意味はない

 いっその事、ファイルの奥底にYouTubeアプリを入れて眠らせてもいい。

 大抵、辿り着くまでにやる気が無くなるか自分の過ちを自覚するからだ。

 「いや、俺はどんなところに入れようと絶対に辿り着くぞ」と考えているだろう。

 取り敢えず試してみて、本当にそうなったらこの記事を閉じて、早急に医療施設に行くことをオススメする。

 

終わりに

 

 ここまで、見てくださり本当に有難うございます。

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