立ち読み本屋

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「感想/書評」【FACTFURUNESS ファクトフルネス】遅れいている先進国の人々

 

 

 

 

著者・書籍情報

 

 著者:ハンス・ロスリング、オーラ・ロスリング、アンナ・ロスリング・ロランド

 ハンス・ロスリングは、医師、グローバルヘルスの教授、そして教育者としても著名である。

 世界保健機構やユニセフのアドバイザーを務め、スウェーデンで国境なき医師団を立ち上げる。

 オーラはハンスの息子で、アンナはその妻。ギャップマインダー財団の共同創設者。

 オーラはギャップマインダー財団で2005年から2007年、2010年から現在までディレクターを務めている。

 

 書籍:【FACTFURUNESS ファクトフルネス】

 発売日2019/1/15

 今地球で起こる様々な、環境問題、紛争、貧困、教育、テロなどについて、いかに現代人の知識が時代遅れなのかを国連やその他の組織から得たデータを使い分析と解説をしている。

 

 

どんな人にお勧めか? 

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 「未だ発展途上国は多く、貧困は広がりを見せている」

 「世界人口は留まる事を知らず、青天井に伸びて行く」

 と考える人にはオススメとなっている。

 著者は先進国の人間が間違った知識を持っている事を残念そうに述べている所がある。

 政治家や専門家であっても例外なしに間違っている事がたびたび表などを使って丁寧に書かれている。

 

人間が持っている様々な本能

 

 本書では、人間が本来的に持っている本能が誤った知識の流通を止められていない原因としている。

 そしてそれらについて、著者の実際の体験から如何に勉強を積んだ人間でも避けられないモノであるかを多分に話している。

 少々間抜けな体験だもあるのだが、時には間接的に人の命が関わってくるようなモノあり、他人ごとのように遠目で見ることはしない方が賢明であろう。

 と言うのも、立場や権威があると人間が特定の思考によって判断を下してしまうと、人が死んでしまうこともあるからだ。

 あえて苦い体験を語る事で、環境やその他の影響で人は簡単に動かされてしまう事を教えてくれているのだ。

 

分断本能

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 分断本能とは、例えば世界が貧困層と富裕層の二つに分かれていると考えてしまうことだ。

 つまり二極化して物事を考えてしまっている。

 実際のところ、富裕層と貧困層は真っ二つに分かれているのか?

 答えはNoだ。

 国単位で考えるなら、低所得国つまり発展途上国などと呼ばれるような国は、2017年の時点で、全人口の6%である13か国程度しかいない。

 なんと人類の85%以上は先進国に分類されている。

 さらに現在、世界の人口の75%は中所得の国に進んでいて、裕福でもないが頭の中で想像したような貧困の世界は広がっていないようだ。

 初めて呼んだ時、中々衝撃的だったことを覚えている。

 私も著者の言うところの、分断本能を持っていたことが分かったからだ。

 これについては、メディアが引切り無しに「世界の貧富の格差」について語っているのが原因一つとして考えれている。

 そして、そんな分断本能については「平均の比較」などなどを解決策を提示している。

 因みに「平均の比較」とは、あるグラフなどのデータを見た際に、それがスタートが数値が0から始まっているのか、またはグラフを年次でまとめたりといった、小さな変更で見方が大きく変わってくることを注意することを指している。

 詳しくは本書を見て欲しい。

 

ネガティブ本能

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 普段、意味もなく世界はどんどん悪くなっていると感じてはいないか?

 それはとんでもない間違いである。

 環境問題、紛争などなどニュースで流れてくるモノを見ていれば、とても世界が平和だと思わないだろう。

 しかし例えば、1997年のインドと中国では人口の42%が極度の貧困だったが、2017年には12%となっている。

 20年で2億7000万人が貧困から抜け出したそうだ。

 さらに1800年ころの世界の平均寿命を挙げて、約30歳だったのが現在では世界の平均寿命が72歳を超えた事を語っている。

 このように、世界は大きな変化こそ無いが長い年月をかけて良い方向に向かっているのが見て取れるだろう。

 ところが、メディアがそんなプラスの話を流さないのは、人間が物事をネガティブな側面で捉えるところが起因していると指摘。

 ネガティブなニュースの方が注目も集まるし、視聴率も良い。

 もちろん、すべて良い事ばかり流しているメディアも偏っていると言える。

 しかし「飛行機、羽田空港に無事着陸」などとニュースで流せば、その人間は仕事をクビになるだろう。

 ネガティブ本能を避ける手段の一つとして、悪いニュースの方が広まりやすい、という事を覚えて置くことが大切だと話している。

 

宿命本能

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 宿命本能とは、すべてはあらかじめ決まっているという思い込みである。

 例えば、発展途上国に生まれて苦しい日々を送る人間が、先進国の比較的恵まれた家に生まれて何不自由なく育って教育を受けた人間に勝てないと考えてしまうことなどに当てはまる。

 例えば、著者が若い頃、50年ほど前は中国やインド、韓国はいまのサハラ以南の国々よりずっと遅れていた。

 当時のアジアを見れば、現在アメリカと貿易で相手どれるように成長するとは誰も思わなかっただろう。

 私達日本人も、戦後のボロボロ状態から急成長を遂げて一時期GDPでアメリカに次ぐ世界の第2位の国に躍り出ると想像できただろうか?

 この宿命本能は、過去の事例を無視してあたかも今まで裕福であったかのように錯覚させるが、世界はゆっくりとだが変化している事を認めなければいけない。

 そこに宿命本能を抑えるヒントがあると考える。

 

本を読んだ感想

 

 本書は、その国の小さな問題というよりも世界という広い範囲で話を展開している。

 だから、個々ではそんな変化が無いかもしれないが大きく見れば進化しているという事がわかる。

 また、国連のデータやグラフ等々を多分に使用して話を進めて行くのは、数字を通して初めて自分の考えを改めるよい機会になる。

 私は本を読みながら、世界とはこんなにも変わっているのかとしみじみ感じた。

 最近見た世界の問題について語った本の中では、良書に間違いなく分類されるし、これから世界に出て行く人は間違いなく一読をしておいた方がいいと感じる。

 

終わりに

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