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皆に合わせるのを辞めた時

 

 同調と聞くと、何かにつけて周りに合わせてる行動するように感じる人も居るかもしれません。

 多くのビジネス書で言われている通り、独創的なアイディアは型破りな人が思いつくことが多いイメージも持っていませんか。

 今回は、非同調によって周りの空気に合わせない行動がどうプラスに働くかを見て行きたいと思います。

 

偉人の多くは非同調により権力を得た

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 まず「ルール破り」という言葉から何が連想されるでしょうか?

 無礼、危ない人、独創的、柔軟性、といった言葉が思い浮かぶかもしれません。

 私達の行う決定のほとんどは、義務と権利が事前に定められた、明確な制度的とり決めによって行われています。

 仕事の雇用契約などもそうだし、法律もそうですね。それらが無ければ、無秩序極まりない事態になるのは明白。

 それと同時に、我々は社会規範という、特定の文化や社会、会社の同僚など社会集団内ですべき行動について暗黙の了解を理解しています。

 子どもは2~3歳くらいから既に人とのやり取りにおける社会規範を理解します。(1)

 昔のアメリカなどでは、規範を守らない人は足枷を付けられて市内を引き回せれ、晒し台に上げられました。(2)

 私達は、そうやってルールを共有し今日に至るまで、社会を円滑に運営してきました。

 ただし、ルールを破る者が、かならずしも除け者扱いされるとは限らない。かの有名なナポレオン・ボナパルトは、ルールを破る事で地位と尊敬を得た人物です。

 また、FacebookのマークザッカーバーグやAppleのスティーブ・ジョブズなども、普段着で重要な会議などに出席すると言う、それまで考えられなかった常識破りを行いました。

 しかし、それで彼らの地位が落ちることはありません。

 もちろん地位をシグナリングする為に、ただルールを破るだけでなく、その非同調の代償を支払う意思を持っていなくていけません。

 何でもかんでも、ルールを破るだけでは、ただの犯罪者になりかねないからです。

 

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非同調で自信を高める

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 型破りな事と言えば少しハードルが高い様にも感じられますが、実際はもっと小さなところから始めて貰っても問題ありません。

 例えば、同調性に関するある研究があります。(3)

 大学生とMBA学生の協力を得て、学業を離れた私生活の中で、一部の学生に同調的な行動を、残りの学生には非同調的な行動を数週間とってもらった。

 結果的に、非同調的(集団の意見に従わず、自分の考えを表明する)な学生は、私生活にプラスの影響をもたらすことが分かりました。

 反逆者、つまり同調に抗う行動をとることで、生活の喜びを高められることが研究から示唆されていることです。

 

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権力があると思われる

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 同調に関する研究では、なんと非同調的な態度を取ると他者から権力があると思われる事が研究から分かりました。

 アムステルダム大学の心理学者ヘルベン・ヴァン・クリーフたちは、短い動画を使い実験をしました。(4)

 

 動画には2種類あり、参加者をそれぞれのバージョンごとに分けました。

 第一バージョンでは、男性が公共の場で両足を椅子に乗せ、たばこの灰を地面に落としたりしていました。その他、ウェイトレスに向かってぶっきらぼうに注文を行い、相手の応答も無視しました。

 第二バージョンでは、登場人物は同じだが態度はより紳士的で、注文をする時にもお礼を言うなど模範的な社会人として行動しています。

 

 結論から言えば、第一のバージョンを見た参加者は映像の男性に権力があるとみなす傾向が強かった。

 我々は、規範を逸脱する人に腹が立つ時でさえ、彼らに権力があると見なしていました(5)。

 権力があるという事は、悪影響を恐れずに行動することが多い。つまり、公の場でルールを破る事が出来るのは権力がある、という考えに至るのです。

 さらにある研究では、集中力が必要な課題に取り組んでいる時、耳障りな扇風機を消す可能性が高かった。つまり実験者に、どう思われるのかを気にしていなかったのである(6)。

 主観的であれ客観的であれ、権力を持つ人はリスクをとって、意見を表明し周囲のプレッシャーを気にしない事が多いのです(7)。

 習慣を破る人は、権力が損なわれるどころかむしろ増大して、ルールを破りやすく、さらなる権力を獲得する循環に居ます。

 自分が社内で高い権力を手に入れたいと思うなら、小さな反逆から始めてみるのがいいでしょう。

 みんなの意見にちょこっとだけ反論したり、あえて少しルール破りを冒して見るのは、非同調を習慣づけるいい練習になります。

 その習慣がやがては、重要な会議で堂々と反論できる貴方の反逆性を育て上げるのです。

 

終わりに

 

 むしろ、ちょっとだけルールを破るのは、権力があるように思われるという研究は意外でした。

 もちろん、やり過ぎると他人に迷惑が掛かってしまうこともあるので、そこいら辺のさじ加減は調節しましょう。

 


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参考文献

 

・(1) Marco F. H. Schmidt, Lucas P. Butler, Julia Heinz, and Michael Tomasello, "Young Children See a Single Action and Infer a Social Norm: Promiscuous Normativity in 3-Year-Olds," Psychological Science 27, no. 10 (2016): 1360-1370.

・(2) Gary Ferraro and Susan Andreatta, Cultural Anthropology: An Applied Perspective (Belmont, CA: Wadsworth Publishing, 2011).

・(3) Brent A. Mattingly and Gary W. Lewandowski Jr., "The Power of One: Benefits of Individual Self-Expansion," Journal of Positive Psychology 8, no. 1 (2013): 12-22.

・(4) Francesca Gino, "When Breaking Rules Pays Off: How Nonconforming Behaviors Increase Confidence and Engagement," Working paper, 2016.

・(5) Gerben A. Van Kleef, Astrid C. Homan, Catrin Finkenauer, Seval Gundemir, and Eftychia Stamkou, "Breaking the Rules to Rise to Power: How Norm Violators Gain Power in the Eyes of Others," Social Psychology and Personality Science 2, no. 5 (2011) 500-507.

・(6) Adam D. Galinsky, Deborah H. Gruenfeld. and Joe C. Magee, "From Power to Action, " Journal of Personality and Social Psychology 85, no. 3 (2003): 453-466.

・(7) Jacob B. Hirsh, Adam D. Galinsky, and Chen-Bo Zhong, "Drunk, Powerful, and in the Dark: How General Processes of Disinhibition Produce Both Prosocial and Antisocial Behavior," Perspectives on Psychological Science 6, no. 5 (2011): 415-427.