立ち読み本屋

毎週火曜日と木曜日に書評や雑記の記事を投稿するブログ

「感想/書評」【美人の正体 外見的魅力をめぐる心理学】美しさと優秀さは比例するのか

 

 

 

スポンサーリンク

 

 

書籍・著者情報

 

 著者:越智啓太(おち けいた)

 法政大学文学部心理学教授

 横浜市生まれで、学習院大学大学院人文科学研究科心理学専攻修了。警察庁科学捜査研究所研究員などを経て臨床心理士になる。

 その他の著書に、「犯罪捜査の心理学」「つくられる偽りの記憶」「法律と心理学の時点」など多数存在する。

 

 書籍:【美人の正体 外見的魅力をめぐる心理学】

 発売日2013/9/10

 主に各国のデータや研究等を挙げて、美人またはハンサムといった外見的な魅力度が高い人達は、幸福度やIQなども同様に高いのかを考察している。

 

 

どんな人とにお勧めか?

f:id:dokusyono:20191203192900j:plain

 

 「たまに言われる美人は頭が悪いは本当なのか?」

 「外的魅力が高くても、状況によって有利不利が変わるか?」

 と考える人にはオススメとなっている。

 本書の中では美人、つまり外見的な魅力が高い人は周りかどのように見られているのかを、研究とグラフやデータ付きで解説してくれる。

 

モテる性格はあるのか?

f:id:dokusyono:20191203192203j:plain

 

 結論から言えばNoである。

 1966年にミネソタ大学で行われた男女のデートについての実験を参考にすると、性格が内気だとか男らしさとか、または社会的な繋がりを持っているといった要素は異性に対するモテ度にはほとんど関係が無かった。

 では、一番モテ度に貢献したのはなんだろうか?

 そう外見的な魅力だった。

 相関で言えば、男性はr=0.36で女性はr=0.44と統計的に有意な数値であった。

 データから分かるのは、一般的に「私(俺)は相手の顔より性格が重要だと思っているから」と言っている人が、どやら違うようだ。

 もちろん、100%みんながみんな顔だけで判断しているというわけではないだろうが、大よその人は相手の外的魅力で交際相手を見つけている可能性がある。

 

美人・イケメンは頭が良いのか?

f:id:dokusyono:20191203192403j:plain

 

 この疑問を解くには、2011年のロンドン大学の金沢による研究を参考に出来る。

 アメリカ人1万7000人とイギリス人2万人を調査した結果、外見的魅力と知能に正の相関があった事が分かった。

 また、外見的な魅力が高い人は運動能力や音楽的な才能も高いという研究もあり、総じて美人は頭及び能力全般に優れている。

 さらに、クリフォードとウォルスターの1973年の実験では、小学5年生担当の教師に協力してもらい、生徒についての顔写真付きの資料を読んで生徒の特性を判断すという課題を行ってもらった。

 結果は外見的な魅力が高い子どもは、教師から知能指数、社会的な潜在能力などが高い人物だと判断された。

 中々衝撃的な結果だが、私達も普段何気なくと美男子や美女を見ると「頭が良さそうだな」とか「運動とか得意そう」と勝手に考えているのではないのか?

 もちろん、「魅力が低い人が馬鹿だ」と言っているのでない。

 魅力が高くなくても、世界で活躍している人はいるし、その点で現代は顔を晒さなくても稼げる仕事が多いとも言える。

 

スポンサーリンク

 

なぜ、アニメのキャラは魅力的なのか?

 

 本書を読んでいて、多分一番気になった章だ。

 言うまでもなく、昨今のアニメは美人でスタイルも良いし、身体的魅力が高いキャラクターが多い。

 では、なぜそのようなキャラクターが依然と作られ続けているのか。

 それについては色々と研究を使って解説しているが、その中から一つ挙げるなら「幼型化」だ。

 幼型化とは、通常人間は生まれてから成人になる段階で顔の下半分が大きくなる。しかし、これとは逆に顔の上半分が大きくなり下が小さくなるのが「幼型化」の特徴だ。

 アニメでも、顔の下半分がやたら小さくて鼻が殆ど見えず、逆に目の大きさが非現実的なくらいに大きくなっているキャラクターをご存じないだろうか?

 もっと実験的な話をするならば、2009年にイタリアで行われたスフォルツァらの実験がある。

 18歳から30歳の24人の魅力的な女性(美人)の顔面に50個の測定点を設置し、その間の距離などを測った。

 結果、額や顔の上部機構が大きいこと、下あごが小さいこと、顔全体が円形であることが、口ブルが大きいなが検出され、これらの特徴を多くも幼型化を示していた。

 

マッチョはモテるか?

f:id:dokusyono:20191203192159j:plain

 

 マッチョはモテるか?の疑問を検討したのは、2009年にゲゲンが行った実験だ。

 マッチョの代表例として消防士を挙げて、その恰好をさせた人を街中やバーに向かわせて、すれ違う女性に笑顔を見せてどの程度笑顔で返してくれるのかを観察した。

 実験の結果は、街中でもバーでも消防士の格好をしている男性の方が笑顔を返されることが分かった。

 逆に2005年に行われたフレデリックらのグループは、女性読者の多い雑誌の表紙を飾る男性は筋肉量が多いのかどうかを調査した。

 結果は、雑誌ごとの平均筋肉量は男性雑誌が高く、女性雑誌は最も筋肉量が低く、そこから女性はそこまでマッチョを求めていないのではないかと述べた。

 確かに漫画でもアニメでも、余りにゴリゴリのキャラは多くないですし、割と細マッチョぐらいの人物が多い気がする。

 アイドルもボディビルのような人はあまり見かけない事からも、絶対的に筋肉がモテに左右するものではないようにも思える。

 この他にもマッチョがどんなタイミングで有利になるのかなどを書いてあるから、是非本書を手に取って続きを読んでもらいたい。

 

スポンサーリンク

 

本を読んだ感想

 

 私が好きな著者の一人で、色々な海外の実験を挙げると共にグラフや図を多数すかって目に見える形で表しているのは好感が持てる。

 さらに、各章の終わりには用語についての解説や相関係数と言った見た人が分からないものを解説しているので、それが理解出来てからもう一度グラフを見るとさらに理解が進む。

 著者の別の本で、男女の告白とか恋愛のタイプと言ったところで、研究を結果を交えて述べている回があるが、そちらもオススメとなっている。

 

終わりに

 ここまで、見てくださり本当に有難うございます。  よろしければ、「読者登録」や「はてなスター」等を付けてくださると嬉しいです!