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科学的に、口が悪い人が得する可能性について!

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 母親が新しい生命を世に送り出すときから、かけがえのない人生が悲劇的に断ち切られるときまで、生と死の抜き差しならない瞬間にいつも悪態は寄り添っているという事だ。

byリチャード・スティーブン


 

 

 

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悪態の種類

 

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 最近の研究では、オーストリアの言語学者チームが行った、書き言葉と話し言葉の分析があります。

 インターネット(SNSのマイスペースなど)、文章作品、公の場での自然発生的な発言、私的な会話からのサンプルを集めて調べたところ、悪態には全部で四種類ある事が分かった。

 

  • 社会的悪態(侮辱の意図はない)

 例「うわ、あたしってば酷い格好」

  • 不快表現の悪態

 例「くそ、道に迷っちまった」

  • 侮辱的悪態

 例「夜勤の連中はアホばかりだ」

  • 様式的悪態(発言にニュアンスを付ける)

 例「生活保護ってやつね」

 

 

 科学的な分析によって、悪態を口にする状況はこのように四種類存在することが分かった。

 最初は、社会的な状況で発していたものが、本人のボキャブラリーに組み込まれ、大した理由もないのに連発してしまうというものだ。

 汚い言葉を意味もなく連発すれば、知性や言語表現力の欠如に結び付けられることが多いが、話はそれほど簡単ではない。

 むしろ逆の可能性を示唆する研究結果もある。

 

それは誰なのか?

 

 ランカスター大学の言語学者チームの調査によると、男性が侮辱語・卑猥単語とその派生語を口にする回数は女性の二倍で、男性の方が言葉使いが悪いことが裏付けられた。

(ただし、最近のでは男女の差がほとんどないという調査結果もある)

 年代別では、35歳未満と35歳以上で使用頻度に大きな開きが見られた。35歳を過ぎると、子供が身近にいることが増えるため、言葉に気をつけるよになるのだろう

 さらに学業年数でも区切ってみた。すると17~18歳で学業を終えた人は、15~16歳よりも卑猥語の使用頻度が84%も低かった

 18歳以上も学業を継続した人は、17~18歳グループよりさらに66%頻度が落ちた

 学校に行かなくなる年齢が低いほど、侮辱語・卑猥単語をよく口にしていることになる。これは、悪態と知的能力や言語表現との関係を匂わせている。

 一般に知能指数が低い者は学業終了年齢も低いからだ

ところが、この推測は単純すぎることが分かってくる。

 

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社会的な層にも同じ傾向があるのか?

 

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 社会層の違いについても、やはり階層が下がるにつれて卑猥語の使用回数は高くなっていた。非労働者および単純労働者の階層から技能労働者の階層に移ると、頻度は24%落ちたし、技能労働者から下位中流階層(事務職や準専門職)に上がると一気に85%も少なくなった。

 ところが、社会の梯子を更に上ると、奇妙なことが起こる。下位中流層に比べると、上位中流層(上級管理職や専門職)が卑猥語を口にする回数は300%も跳ね上がった

 社会階層の頂点で大逆転が起きたことになる。

 その理由と考えられるのは、立場が不安定な下位中流層が、印象を悪くしない為に言葉使いを気にしているということ。

 しかし、上位中流層ともなると地位は安泰なので、好きなだけ悪態をつくことができる。「そんなもん、知らねえよ」と言えるのだ。

悪態をつく人は頭が悪くて、言葉を知らないだけかと思いきや、そうでもないことが分かった。上級管理職や専門職の人間が、やたらと汚い言葉をまき散らしている事実がはっきりする。

 

悪態をつく人は言語能力が高い?

 

 悪態は言語能力の欠如という思い込みいに止めを刺したのが、マサチューセッツ・カレッジ・オブ・リベラル・アーツ(MCLA)の心理学者チームが最近発表した研究だ。

 ここでは、言葉の全般的な能弁さと、悪態をの能弁さを比較してる。まず前者を調べる為に、アルファベットの特定の文字で始まる単語を、一分間に出来るだけ沢山書き出すテストを行った。

 書いた単語が多いほど、言語スキルが高いことになる。悪態のほうも同様に、一分間に思いついた悪態をたくさん書き出してもらった。

 二つのテストの成績を比べたところ、言語全般の得点が高い人は悪態も点が高く、前者の成績が悪い人は、後者の成績も悪かった。

 このことから悪態は、言語能力の低さを示しているどころか、むしろ高度に言葉を操れる人が、最大の効果を狙っている手段だと言えるのではないか。

 そしてさらに悪態を発することは、自分自身にも好ましい影響があることが科学的に確かめられている。

 

アイスバケツチャレンジ

 

 痛みに反応してついつい悪態をついてしまう現象を捉えようと、リチャード・スティーブンとキール大学の学生たちはアイスバケツチャレンジを使って実験を行った。

 実験では被験者にバケツの氷水に手をひたしてもらうことにした。

 時間は最長5分間、そのあいだに悪態を発してもらっても構わないが、大切なのは被験者が自らえらんだ言葉である事だ。

 最初は文章の空欄を埋めるテストを受けてもらい、ふうの言葉、汚い言葉のどちらでも好きなほうを入れられるようにした。

 しかし、その後は頭をぶつけたり、金づちで親指を叩いたりしたときに思わず口にすることばを、氷水に手をつけて再現してもらった。

 被験者は、侮辱的な言葉を何度も口にしている方が、ふつの言葉をよりも長い間氷水に手をつけていられたし、感じる苦痛の度合いも低く、心拍数もより高くなった。

 二回目の実験では、日常的に悪態をつく頻度が、痛みの軽減効果を弱める事がわかった。

 被験者に日常生活で、侮辱語・卑猥単語を口にする回数をたずねると、答えは0~60と幅広く回答した。

 氷水実験の結果を照らし合わせると、普段悪態をたくさんついて人ほど悪態による痛みの軽減が少ないことがわかった。

 汚い言葉を口にしすぎて反応が鈍くなった状態を、専門的な「馴化」と言う。一つ助言をするならば、ふだんは悪態を慎んだ方がよい。そうすれば、ここぞと言うときに、力を発揮いてくれる。

 

怒っている人は痛みを感じない?

 

 さらに情動反応耐痛限界を引き上げるかどうかも調べた。実験では、被験者に一人用のシューティングゲームを10分間プレイしてから、氷水に手を浸してもらった。

 ゴルフのビデオゲームをやった比較グループに比べると、次々と現れる敵を打倒した被験者たちは明らかに自分が攻撃的になっていると感じ、さらにゴルフゲームのグループよりも長い氷水に耐え、心拍数も高くなった。

 

口が悪いと説得力がある?

 

 北イリノイ大学の心理学チームは、人間の信頼度や説得力に悪態がどう影響をしているのか調べた。

 彼らの立てた仮説はこうだ。1930年以降、侮蔑表現に対する社会の反応は大きく変わった。

 いまはむしろ、そういう言葉で話を強調したほうが話者への信頼性が増し、主張に説得力がでているのではないか。つまり悪態の隠れた効用ということだ。

 それを確かめる為に、大学の授業料を下げるべきという主張を展開する5分間のスピーチビデオで実験した。

 話し手が軽い侮蔑語を語りの冒頭や末尾にはさむパターンと、そうでないパターンを学生ボランティアの被験者は二つグループに分かれてそれぞれのビデオを視聴した。

 話し手の信用度、スピーチの説得力を評価するとともに、授業料値下げに対する自分の判断も答える。

 すると、悪態混じりのスピーチビデオのほうが、授業料値下げの賛同者を多く獲得できるともに、スピーチの説得力評価も高くなり、話し手の信用度は落ちていない事が分かった。

 侮蔑表現で論点を強調する事で、議論の説得力が押し上げられたというわけだ。

 とはいえ、このテクニックの濫用は慎むべきである。実験で使われたスピーチは、学生なら好意的に受け止めて当然の内容だった。

 そうでないテーマを選択した過去の別の実験では、悪態を入れても話し手の説得力が高まる効果は認められず、むしろ同意しかねる理由にされる結果になった。

 つまり悪態が効果的になるには、聞き手がすでに内容に共感しているときだけなのだ。

 

終わりに

 

 悪態をつくのが必ずしも悪いわけはなく、中には有効なモノも存在しています。とはいえ、むやみに悪態をつくのはやはり注意するべきものであることは明白ですね。

 この他にも、恋についての科学や人はなぜ交通ルールを無視してスピードを出すのかについての科学などがいっぱいあります。

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この文は、「悪癖の科学」から大部分を引用と参考にして作られています。

 

 

  

 

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